上司に退社を伝えたら意外とあっけなかった話
上司に退職、転職の意向を伝えた。
もっと、引き止められたり罵倒されるかと思ったのに、意外にも、そうなんだ、頑張ってね!という感じのあっけなさに脱力した。
そうなるとかえって、あれ、まじめに働いてると思ってたけど全く期待されてなかった!?と自分の人材価値が不安になってくるレベルである。
でも、よくよく考えてみるとそんなものなのかもしれない。
上司と部下程度の関係で、相手の転職に反対を唱えるほど、人はまわりに興味はないし、自分の会社が否定されて憤るほど会社をコミュニティとして愛してないものなのだ。
正直ちょっと物足りないなあ、と感じてしまった自分がバカらしくて、笑ってしまった。
上司に、
「うちの会社のようないい会社を捨ててベンチャーに行くなんて!この裏切り者!」
とメンヘラまがいに罵倒されることをわたしは願っていたのか。
そんな場面ではっきりと自分の意思を伝えられたら、自分の選択はやはり正しいんだと自分を自分で納得させることができるかも、とかいう甘い発想がそこにはあったのかもしれない。
他人からどういうリアクションを受けたとしても、自分の選択を変えない。
これが、本当に自分で選択をするということだ。
そして大人になると特にたいていの場合、他人の反応はに賛成も反対もしない、ニュートラルなものが多い。
個人の選択の自由は尊重されるが、その責任は各個人にあることを、成熟した大人であるほど知っているからだ。
だから自分の選択は誰かによって動かされるものでないし、誰のせいにもできない。
そんな当たり前のことがわたしは自覚できていなかったから、上司のドライな反応に動揺してしまったのだ。
自分の選択を最終的に満足いくものだったか評価するのは自分しかいない。
まわりの人がいいと言っていたとしても、自分の中でいいと思えなければ満足には至らないし、
まわりから反対されてたことを、やっぱり失敗だったかと後悔したところで何の生産性もないのである。
だから、自分の行動を自分の意思で選択するのは怖いけれど、勇気を持ってやってみるしかない。
自分の選んだ道を正しいことにするように工夫するしかない。
そうやって選択していった先に、きっと悔いのない人生が待ってるはずだから。